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「ユーグレナ」の記事 (2)

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ユーグレナ、クロレラとスピルリナについて解説!

ユーグレナとクロレラとスピルリナ ユーグレナとクロレラとスピルリナは、藻の仲間です。それでは、それぞれが持つ特徴について説明していきます。 ユーグレナとは ユーグレナは和名をミドリムシといい、わかめや昆布などと同じ藻の仲間です。ユーグレナの特徴として、植物と動物の両方の性質を持ち合わせているという点があげられます。具体的には、ユーグレナは、植物のように光合成をして栄養分を体内に貯め、動物のように細胞を変形させて動くという性質を持っています。体長は髪の毛の太さよりもやや細い約0.05mmで、顕微鏡を使わなければその姿をみることはできません。ですが、小さい身体にも関わらずユーグレナには、バランスよく栄養素が含まれています。ユーグレナには、59種類もの栄養素があり、人間が生きていくために必要な大半の栄養素が含まれているスーパーフードです。 クロレラ クロレラの誕生は、約20億年前だと考えられています。クロレラは、地球の生命の原点である単細胞生物で植物性プランクトンの一種です。顕微鏡でやっとみえるほどの大きさで、直径3~8μm(ミクロン)でほぼ球形をしており、湖や河川に生息し、光合成によって生長します。クロレラの特徴は、光合成能力の高さと強い繁殖力です。人間や動植物の細胞が2分裂しながら増えるのに対し、クロレラは20時間で4分裂という驚異的なスピードで細胞分裂を繰り返します。緑黄色野菜を上回る葉緑素と繊維質を含有しており、栄養バランスに富んだ豊かな生命力が魅力です。 スピルリナ スピルリナは35億年前に地球上に誕生したとされ、マヤ文明の時代から人々の貴重な栄養源の1つとして食されてきた多細胞生物で藍藻類の一種です。全長0.3~0.5mmの螺旋状の微細藻類で、高温・アルカリ性で生存するとされています。豊富な栄養素を含んだスーパーフードとして、国連機関やNASAからも注目をされている植物です。含有する栄養素の中でも、重量の55~70%を占めるたんぱく質と高い抗酸化力を示す葉緑素やフィコシアニンという色素を持つという特徴を持っています。 ユーグレナとクロレラとスピルリナの違い ユーグレナとクロレラ、スピルリナには、それぞれ異なった特徴があります。それぞれの栄養素、消化効率、特有成分についてみていきましょう。 栄養素 ユーグレナは、59種の栄養素がアミノ酸・ビタミン・ミネラル・不飽和脂肪酸などをバランスよく含んでいます。クロレラは、構成成分の半分はたんぱく質でできており、必須アミノ酸・ビタミン・ミネラル・葉酸などを含んでいます。スピルリナはアミノ酸バランスに優れ、たんぱく質や食物繊維も豊富で、さらにクロロフィルやカロテノイド、フィコシアニンなどの植物性色素も含んでいます。どれもさまざまな栄養素を含んでいますが、含んでいる栄養素の量や内容に違いがあるので、それぞれの特徴をまず知ることが大切だといえます。 消化効率 本来、細胞を守るために細胞壁と呼ばれるものが細胞の一番外側に存在します。しかし、ユーグレナとスピルリナにはその細胞を守るための細胞壁が存在しません。この細胞壁の有無が、それぞれの消化効率に大きく関係しているのです。厚く硬い細胞壁を持つクロレラに対して、細胞壁を持たないユーグレナとスピルリナの方が効率よく消化することができます。消化効率が良いと、それだけ体内に吸収されやすいという利点があります。 特有成分 ユーグレナの独自成分である「パラミロン」は、食物繊維と似たようなはたらきをし、さまざまな健康効果が期待されています。クロレラは「C・G・F(クロレラ・グロス・ファクター)」というクロレラ成長因子を含んでおり、成長を促進し、繁殖力に優れています。スピルリナだけの特有成分である「フィコシアニン」は、ポリフェノールの一種で抗酸化作用や免疫力を上げる効果が期待できます。 藻類に期待される免疫機能を高める効果 ここ最近、藻類は人の身体に健康効果に期待できると注目が集まっています。健康効果の中でも特に免疫機能を高める効果が期待されています。 ユーグレナに期待される効果 ユーグレナに含まれている独自成分のパラミロンには、免疫と密接に関係する腸内環境を整える役割に期待ができます。パラミロンのはたらきにより、腸内フローラのバランスを調整し、免疫細胞や神経細胞に作用することが研究結果より示唆されているのです。免疫力が上がることで、花粉症やアトピー性皮膚炎といったアレルギーの症状が緩和することも期待できます。他にも高血圧や生活習慣病、糖尿病といった疾患など、ユーグレナはさまざまな健康効果が期待され、注目が集まっています。 クロレラに期待される効果 クロレラに含まれるDNAやRNAといった核酸による免疫反応の活性化が、ウイルスや細菌などの病原体に対する生体防御反応を高めてくれる可能性があるといわれています。また、クロレラを摂取することで生活習慣病の改善効果にも期待ができます。ある研究で高血圧患者23人を対象とし、6か月間クロレラを摂取したグループと摂取していないグループに分け、血圧を測定する実験を行いました。その結果、クロレラを摂取することで軽症の高血圧症の改善に有効であることが示唆されたのです。 スピルリナに期待される効果 スピルリナは全身性免疫系を強化できるということに期待されています。たとえば、新しい血液細胞を産生する体内性能を高めることや免疫グロブリンの量を増加させる効果に期待されています。またスピルリナの特有成分であるフィコシアニンという色素には、抗酸化作用や免疫力アップの効果が期待されています。現在スピルリナもユーグレナやクロレラにように健康効果が期待され、注目が集まっています。 まとめ ユーグレナとクロレラとスピルリナは、どれも藻の仲間です。それぞれに異なる特徴があり、含んでいる栄養素の内容や量は同じではありません。どれも豊富な栄養素と特有成分を保持しており、それらが免疫機能をアップさせ、健康的な身体づくりに役立つ可能性があるといわれています。

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ユーグレナってなに?ユーグレナの特徴や含まれている成分、期待できる効果などを解説!

ユーグレナとは ユーグレナは藻の一種で、豊富な栄養素をバランスよく含んだ自然素材として注目が集まっています。では、そのユーグレナとはどういうものなのか、紹介していきます。 ユーグレナの名前の意味 ユーグレナは、オランダのレーウェンフックによって発見されました。ユーグレナの見た目は、葉緑素による緑色をしていますが、その他の色素によってオレンジ色や赤色をしたものも存在します。目のような形の中に、オレンジや赤の点が存在するために、ラテン語で「美しい(eu)眼(glena)」という意味を持つ「ユーグレナ」と名付けられました。 ユーグレナの特徴 ユーグレナは、和名でミドリムシといい、藻の一種です。ユーグレナとミドリムシは別のものであると考えられがちですが、実は、同じものなのです。ユーグレナの特徴として、植物と動物の両方の性質を持ち合わせているという点があげられます。ユーグレナは、植物のように光合成をして栄養分を体内に貯め、動物のように細胞を変形させて動くという性質を持っています。そんなユーグレナには、59種類もの栄養素があり、人間が生きていくために必要な大半の栄養素が含まれています。最近では、ユーグレナが生活習慣病改善や免疫力を保つ効果などに貢献してくれることが研究によって示唆され注目が集まっています。 ユーグレナの歴史 ユーグレナは地球誕生後の原始の地球で初めて誕生した生物の一つです。1660年代にオランダのレーウェンフックによって発見され、その見た目から「美しい眼」という意味である「ユーグレナ」と名付けられました。1970~1990年代にかけて、宇宙開発や医療での研究が進みました。そして、2005年にユーグレナ社が世界初のユーグレナ屋外大量培養に成功しました。さらに、2010年よりミドリムシを原料としたバイオ燃料製造の研究が開始されました。